ちょっとマニアックすぎて一般むけの記事ではありませんが、おしまいにルー・リードのことを書いています。
ルー・リードは2013年10月27日、71歳で永眠しました。
さまざまなインスピレーションを与えてくれた彼に感謝をこめて

-----------------------------------
2012年12月4日執筆


きょうの単語は brûler 焼く

時は我々が身を焼く炎だと人は言う。

On dit que le temps est le feu en lequel nous brûlons.

デルモア・シュワルツ
デルモア・シュワルツ

きょうの続きは長いよ・・


☆いつも応援ありがとうございます。
きょうもポチっとバナーをクリックお願いします(_ _)
にほんブログ村 主婦日記ブログ 50代主婦へ
にほんブログ村


またlequelの登場です。けっこう出てきますね。

feu 火

brûler 燃やす brûler は以前出てきたような気がします。クリーム・ブリュレ crème brûlée のブリュレ。クリーム・ブリュレはカスタードプリンと同じものだけど、最後にバーナーで表面をぶしゅっと焼く。だからブリュレ。

『時間という名の炎の中で我々は焼かれる』というのは、時間(=人生=命)はめらめらと炎が燃えるようにあっという間に過ぎてしまうということ。

この場合 se brûler を使うと『やけどする』になってしまうので、単にbrûlerなんでしょう。


さて、この文章はたぶんスタートレックの台詞の仏訳。きょうの単語:chien ドロシーの犬でも『オズの魔法使い』の魔女の台詞の仏訳が出てきましたし。

YouTubeに動画がありました。


最後に They say time is the fire in which we burn.と言ってます。もう残り時間は少ないようです。

そして、この台詞はもともとはアメリカの詩人、デルモア・シュワルツのCalmly We Walk through This April’s Day by Delmore Schwartz : The Poetry Foundationの最後の二行。

Time is the school in which we learn,
Time is the fire in which we burn.


この二行がセットで、名言となっています。シュワルツ(1913-1966)はルーマニアのユダヤ系の移民の子どもでニューヨーク、ブルックリン生まれ。

二十代のはじめに書いた短編小説“In Dreams Begin Responsibilities”が評判になり、この当時、最も将来を期待された、天才詩人であり作家でした。ちなみに小説のタイトルはイエーツの作品からとられているそうです。Google Booksで少し読めます⇒In Dreams Begin Responsabilities: And Other Stories - Delmore Schwartz - Google Booksここに掲載されている本は1978年のものですが、コメントによると改訂版にはルー・リードの前書きが付いているそうです。

この小説は子どものとき両親が離婚して深く傷ついた自分の体験をベースに書かれています。お父さんは不動産の仕事で成功したようですが、両親が不仲でよく喧嘩してたらしいです。この離婚は彼の生涯にわたってダメージを与えたとあるのをよく見るのですが、離婚したとき、まだ10歳になってなかったんです。それでも覚えてるんですね。きっと早熟だったのでしょう。それとも、離婚後も何か両親のあいだであったのかもしれません。

彼は30年代は天才と言われていましたが、いろいろ考えすぎて、精神を患ったり、お酒や睡眠薬に依存したりして、だんだん落ちぶれていきました。アメリカでも「忘れられた詩人」と呼ばれています。キャリアの最初に発表した作品が一番よかった(あるいは世間に受け入れられた)のです。

50年代後半~60年代はいろいろな大学で詩作やライティングを教えていましたが、亡くなる前はホテルで隠遁生活。心臓発作でホテルのロビーで倒れて亡くなったときは完全に一人きり。身元も死の二日後死体置き場で判明しました。


ルー・リードはシラキュース大学で創作を勉強していた時、シュワルツに平易な言葉を使って、自分のことを詩にする手法を教わったそうです。彼は、European sonという曲をシュワルツに捧げ、またMy Houseという曲でもシュワルツのことを歌っています⇒YouTubeにあります。http://youtu.be/yYq2kPjdBDw。

歌詞を二行だけ引用します。

Delmore, I missed all your funny ways
I missed your jokes and the brilliant things you said


シュワルツは詩がうまいだけじゃなくて、話もうまく、物知りだったし、いろんなグループのリーダーになれるタイプ。授業だけでなく、学校の外でもカフェなんかで生徒にいろんな話をしてあげていたようです。

1987年のテレビインタビューで、ルー・リードがシュワルツのことをちらっと話しています。
1分15秒


日本ではシュワルツの作品はほとんど翻訳されてないと思います。

今アマゾンで見たらこの絵本があっただけ。


それから、この本に前述の"In Dreams Begin Responsibilities"の翻訳が入っているそうです。アマゾンの中古本は1円でした。


それからこの本でとりあげられています。楽天もアマゾンも中古本しか出ていません。
それにしても何というタイトルの本でしょうか・・

他にどんな作家がのっているんだろと思って目次を見てみました。こんなラインナップです。図書館にあるかもしれません。
デルモア・シュワルツの悲劇/ハリー・クロスビーと失われた世代/早く来すぎた男ナセニェル・ウエスト/「偉大なアメリカ小説」を夢見たロス・ロックリッジ/ゴールデン・ゲイト・ブリッジに消えたウェルドン・キース


それからこの本で、ソール・ベローがセミ・フィクションとして書いているのは自分とシュワルツとの友情のことなんだそうです。アマゾンで、レビュー(英語)が読めます。⇒Humboldt's Gift




最後にヴェルヴェット・アンダーグラウンドのSunday Morningをご紹介します。有名ですね。
サンデー・モーニングと書くとドラゴンズの番組みたいですが、全然違います。2分52秒




■これまでのスタートレック関連記事
きょうの単語:suivre


☆長い記事を最後まで読んでくれてありがとう。
お楽しみいただけましたら、ポチっとバナーをクリックお願いします(_ _)
にほんブログ村 主婦日記ブログ 50代主婦へ
にほんブログ村

☆いつも応援ありがとうございます。