今年は、フランス語の読書をがんばりたいと思っているpen。

penとTsubaki


一冊目、終わりました。なんとフランス語の本でちゃんと最後まで読んだのはマンガを入れてこれで三冊目という遅さ。

ちなみに一冊目は「Le Petit Nicolas」 プチ・ニコラの本です。

マンガはスヌーピーです。レビュー記事はまだ過去ログから移してないですけど、そのうちのせます。

で、三冊目は、とてもフランス語が平易だというこの本を選びました。

著者の名前を見ればわかるように、この方日本人なんです。

Wikipédiaに簡単なプロフィールがありましたので、かいつまんで書いてみますと

・1954年 岐阜生まれ
5年間小学校の先生として働き、また夜間、英文法を教える。
・1981年カナダに移住
5年間バンクーバーに住みコンピュータ関係の会社に勤める、そのあと5年間トロントに住む。
・1991年からモントリオール。モントリオールでは著作と同時に日本語も教える。

バンクーバーとトロントは英語圏です。モントリオールはケベック州ですので、フランス語圏。カナダというと、公式言語が英語とフランス語ですので、みんな二ヶ国語しゃべると思っている方がたまにいますが全然違います。

フランス語をしゃべるのはフランス語圏であるケベック州だけです。ケベック州だけが他の州とかなり違います。

もちろん移民の国なので、ほかにもいろんな言語が飛び交っていますが、基本的に英語圏の州では英語のみです。

公務員の職につくためにはフランス語ができないとだめですが(といってもどの程度できる必要があるかはよく知りません)、英語圏の州でずっと暮らすなら、フランス語は全く必要なく、それは学校で外国語として習う言語です。

幼稚園、小学校と英語が母国語の子どもにフランス語で授業をするエマージョン教育というのがありますが、そういう学校は政府から補助金をたくさんもらっており、金持ちが行く学校、エリートを育てているという雰囲気があります。

話を戻しますが、シマザキさんがフランス語を始めたのは1995年の40歳のとき。独学で初め、そのあと語学学校で習ったそうです。

そして小説まで書いてしまってるわけです。このTsubakiは処女作です。1999年に出版されているので、44歳になる前に書いてますね。つまり始めて4年もたってない段階で書いています。

素晴らしいですね。もちろん小説というのは言葉を知っていれば誰でも書けるものでもないのですが。

彼女が影響を受けた作家として3人の名前がWikipédiaにあがっていました。

・バーネット:「小公女」を書いた方
・太宰治:誰でも知っているでしょうが、彼の私小説に影響を受けているそうです。
・アゴタ・クリストフ 昨年亡くなりましたが、20歳ぐらいのときにハンガリー動乱で国を出て、いろいろあって外国語であるフランス語で小説を書いた方。代表作は「悪童日記」。この「悪童日記」もフランス語が平易らしいので、そのうち読むつもりです。


さて、Tsubakiですが、長崎で原爆を体験しているお母さんがずっとあとに亡くなります。亡くなったときはおばあさんです。娘さんに手紙を残しており、その手紙で自分の秘密を告白しているのです。

小説の多くはお母さんの手紙です。お母さんの秘密って何よ・・と半ばミステリーのようにひっぱられるので、わりとすぐに読めました。

ページ数も114ページ足らずと短いです。

外国語として学んだフランス語で書かれているので、平易なフランス語です。しかも主人公は日本人女性です。これは小説の冒頭。フランス語は難しくありません。

Tsubaki 冒頭の部分

構文は簡単ですが、私は語彙がまだまだ足りないので、ところどころ???と思う部分もありました。でもだいたいのところはわかりました。

夜一人で読んでおりますと、おしまいのほうは怖かったです。

この小説は表紙にLE POIDS DES SECRET /1 とあるように5つの連作になっています。

秘密の重さ

Tsubakiの続きはHamaguri。でもこれを読む前に、読みかけのプチ・ニコラの二作目に戻ろうと思っています。


日本ではTsubakiの翻訳が出ています(定価でも中古本1円~でも購入可)が、あらすじをこのように書いては反則。もしこの本を読む気があるなら、あらすじは読まないでください。



一応リンク⇒ Tsubaki 椿


オリジナルのフランス語版は中古のみになりますが、アメリカのセラーさんより購入可能⇒ Tsubaki (Weight of Secrets)


フランスのアマゾンならシリーズがそろっています。



TsubakiはEUR 5、32 レビューも11個入っていて評判もいいです。でもレビューは気をつけて読まないとネタバレがあるかもしれないです。⇒Le poids des secrets, Tome 1 : Tsubaki


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