セネガルの2012年2月の大統領選挙に関する子ども新聞記事の和訳です。

セネガル
photo credit: Jeff Attaway via photopin cc

元記事 → Les manifestations au Sénégal expliquées aux enfants | 1jour1actu - Les clés de l'actualité junior 22 février 2012

Que se passe-t-il au Sénégal ?
セネガルで何がおこっているのでしょうか?

西アフリカのセネガルでは、2月26日に大統領選挙が行われます。セネガルの現職のアブドゥレイ・ワッドが立候補したことに対して、抗議がおこっています。

続きではこの抗議の原因について書いています。

騒ぎは今年の1月27日におこりました。その日、憲法や法律の適用を決める評議会が、大統領選の候補を審査し、14人の候補が認められました。その中に、アブドゥレイ・ワッドが入っていたのです。

どうして、国の元首が抗議の的なのでしょうか?

野党側の多くが、アブドゥレイ・ワッドは立候補する権利がないと主張しています。彼は2000年に、はじめて大統領に選ばれ、2007年に再選されました。任期中の2001年に、自分自身で憲法の改正をし、大統領の任期は継続するのなら二回までということにしました。

もしワッドが26日に当選したら、それは彼の三度目の任期となります。野党側はそれは、違憲であると主張しています。

ワッド側の言い分はどういったものでしょうか?

ワッドを擁護している人々は、憲法の改正がはじまったときには、すでにワッドが最初の任期(2000年?2007年)についていたので、このときの任期は数に入らない、と主張しています。次回の選挙で当選し、三度目の任期についたとしても、それは実は二度目の任期であるというわけです。憲法評議会も、同じ解釈をして、彼の立候補を認めました。


現在、どんな状況なのでしょうか?

一部の人々は怒っています。彼の立候補にたいして、「もうたくさんだ」 «Y en a marre» とか、M23(6月23日運動)など、いくつかのグループが抗議運動を繰り広げています。抗議者はワッドは大統領の座に居座るためには、何でもすると非難しています。また、ワッドが息子を大統領にするのではないかと、懸念する人もいます。

2011年の6月23日に、ワッドは大統領の選出方法を変えようとしました。最初の投票で25%を獲得したら、その候補は大統領になる、というものでしたが、この案は物議をかもした末に却下されました。M23という抗議グループはこの事件がきっかけでできました。

1980年の12月に、以前のセネガルの大統領であったレオポルド セダール セニョール(という読み方でいいのでしょうか?)は74歳で、そろそろやめる時だ、と言って職を退きました。ワッドは今、85歳です。彼は自信満々で立候補をとりやめる気はありません。今回の抗議運動に関して彼は「木々の葉っぱをゆらすちょっとした風であり、ハリケーンになることは決してない」と言っています。

抗議運動のさなかに6人の死者がでましたが、抗議者は抗議をやめるつもりはありません。





◆きょうの単語

anticonstitutionnel  違憲の

この単語は anti という接頭語 + constitutionnel

anti はもともとはギリシャの言葉で、「反対の;反対」という意味。constitutionnelはラテン語由来で、institution(制度)という意味。

anticonstitutionnel は形容詞ですが、派生語の副詞である、anticonstitutionnellement は25文字で、フランス語の中で最も長い単語だそうです。

「違憲の」は 英語では、unconstitutional でそっくりです。英語で’反対’の接頭語「un」を使ってるものは、ざっくり言うと、仏語ではantiになるような雰囲気です。調べたわけではありませんが、今、プチロワのun あたりを見たら、un が接頭語である単語はみんな、uni (一つの)系だったのでそう判断しました。



◆補足
結局、この選挙ではッキー・サル(Macky Sall)元首相が当選し、新大統領となりました。

それを伝えるニュース↓
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