ガレット・デ・ロワの起源について読みました。子ども新聞の和訳記事です。

ガレット・デ・ロワ
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元記事 → Sais-tu d’où vient la galette des rois ?

Sais-tu d’où vient la galette des rois ?
ガレット・デ・ロワがどこから来たか知っていますか?

どうして? ガレット・デ・ロワを食べるとき、子どもたちが全員聞くことです。もしあなたが家族の中で一番小さかったら、きょうテーブルの下に行って、家族にガレット・デ・ロワを配るのはあなたです。でも、この伝統がどこから来たか知っていますか?


きょうのできごと
エピファニーとは何でしょうか?
メルキオールとバルタザールとガスパールという三博士のことはたぶん聞いたことがあるでしょう。カソリック教では、キリストが誕生したとき、三博士が東方からやってきて、キリストに敬意を評したとされています。

三博士は十二日間明星を追って、1月6日にキリストの前に没薬(ゴム樹脂の一種)、乳香、金を持って来ました。

このできごとはエピファニーと呼ばれ、1月6日にもっとも近い日曜日に毎年お祝いします。

なぜエピファニーにガレットを食べるのでしょうか?
エピファニーはカソリックの国、すべてで祝いますが、ガレット・デ・ロワを食べる伝統はフランス独自のものです。

この伝統は13世紀までさかのぼり、教会が始めたことです。家族はお客さんの人数にプラスしてもう一切れ、切り取り、一番最初に通りかかった貧しい人にこれをあげました。

ガレットのレシピは地方によって違います。もし、西部や北部に住んでいたら、たぶんフランジパーヌ(アーモンドクリーム)入りのガレットを食べるはずです。南部ではどちらかというと砂糖のかかったブリオッシュ(クーロンヌ・ブリオッシュ ドーナツ型をしている)を食べます。

☆クーロンヌ・ブリオッシュ 王冠の形で、上に砂糖のつぶつぶをまぶす。砂糖のかわりに、フルーツで飾り付けたものもあります。
クーロンヌ・ブリオッシュ
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フェーヴの伝統はどこから来たのでしょうか?
ガレット・デ・ロワのフェーヴは古代ローマ時代からあります。この時代に、1月の初めに、サトゥルヌスという神さまにちなんで大きなお祭りがありました。これはサトゥルヌス祭りと呼ばれました。

祭りのあいだ、王様は奴隷や囚人からくじ引きで選ばれました。ガレットの中にフェーヴを見つけた人が王様でした。当時のフェーブは本物のフェーブ、つまり白いいんげん豆の一種でした。

現在は、フェーヴは陶製の人形になりました。でも、同じ伝統が残っています。つまりフェーヴに当たった人が、その日のあいだ、王様になるのです。ところで、フェーヴをコレクションしている人のことを何と呼ぶか知っていますか? «favophile» ファヴォフィルと言います。

☆きょうの単語 Épiphanie
「出現」という意味のギリシャ語« epiphaneia »が語源です。カソリック教ではエピファニーはキリストが三博士の前に現れた瞬間です。一般には、この言葉はこの事柄を記念した祝日を意味します。

☆単語メモ
rendre hommage à qn ~に敬意を表する
l’étoile du berger 金星、明星
le dimanche le plus proche
myrrhe  没薬、ミルラ
encens (特に宗教儀式で用いられる)香;brûler de l'ensens 香を焚く
avoir pour habitude de+inf. ~する習慣がある
Saturne (ローマ神)サトゥルヌス 農耕の神でギリシア神話のCronosクロノスと同一視される。
tirer au sort くじを引く、くじ引きで決める
esclave 奴隷
haricot blanc 白いいんげん豆
apparaître à ~に明らかになる


☆関連ニュース 2年前のものです。
La galette des rois contient une pépite d'or
2分35秒
パン屋さんでガレット・デ・ロワを売ってますね。そのまま、紙袋に入れてるとこみると、わりとしっかりした作りなのでしょう。