読書

1ヶ月ぐらい前に、「英語多読 すべての悩みは量が解決する! 」という本を読みました。

この本を読んでから、また多読熱があがり、いまは意識的にフランス語のやさしい絵本を読んでいます。

今回は、この本のレビューです。

この本は、アマゾンのプライムメンバーなら、無料でダウンロードできる本の一つです(今のところは)。

Kindle Unlimitedを利用している人も、読み放題で読めます。

私が読んだ3冊目の多読本



多読には以前から興味があり、これまで2冊、多読関係の本を読んでいます。

世間にある多読の本は、みな、ターゲット言語が英語ですが、私は、フランス語に慣れるのを目的として、多読を使っています。

最初に手にしたのは、2017年の暮れに読んだ、伊藤サムさんの『英語は「やさしく、たくさん』という本です。

表紙をクリックするとアマゾンの該当ページに飛びます。


今見たら、たったの324円でした(この本は現在、キンドル版のみの販売のようです)。

この本のことは、こちらの記事に少し書いています⇒フランス語の多聴と多読をがんばる年

記事にもあるように、「やさしい文章をたくさん読むのがいいんだな」と思い、2018年は年初から、意識してやさしい文章を毎日読んでいました。

さらに、2018年の夏には「英語多読法 やさしい本で始めれば使える英語は必ず身につく!」という本も読んでみました。



多読というメソッドを自分の塾で使っていて、多くの生徒(中学生だったと思う)が、どんどん英語ができるようになっている、という内容でした。

この本もなかなかよかったです。「ああ、私も中学生のときから英語の多読をしておけばよかった」と思いました。

私、短大の英語科を出ていますが、短大在籍時も、卒業してすぐのときもペーパーバックを1冊読み通したことがありませんでした。

はじめて自分で挑戦したペーパーバッグが、カポーティの「ティファニーで朝食を」だったので、自分には難しすぎたと思います。

この小説、決して超難しいわけではありません。

けれども、いままで一度もペーパーバックを読んだことがないと、「えんえんと英語が続く本を読む体験」をしたことがないから、挫折すると思います。

こちらの記事で、「ティファニーで朝食を」の冒頭を紹介しています⇒The Murder at the Vicarage (牧師館の殺人):アガサ・クリスティを読んでみて思ったペーパーバックを読むコツ。

今回読んだ、「英語多読 すべての悩みは量が解決する! 」はこちらです。



多読というメソッドを最初に提唱した、NPO多言語多読というところが推奨している多読のやり方やその効果、多読の楽しみ方などが書かれています。

これから多読を始めたい人には、必要な情報がすべて入っていて、重宝すると思います。

ただし、あとで書きますが、ホームページを見れば、ほぼ同じ情報を入手することができます。

多読の基本的な進め方



多読のコンセプトは、すごくやさしい本から読み始める、とにかく量をたくさん読む、これだけです。

ただし、相当量を読みます。まあ、多読ですから。

今回読んだ本には、有名な(?)多読3原則が書かれていました。

捨てる、飛ばす、投げる、です。

1.捨てる



辞書は捨てる、の捨てるです。

読んでいるとき、わからない単語があっても辞書はひきません。

これは、私もできています。

もともと、私は本を読みながら辞書をひくのが嫌いで(流れが止まるから)、多読という方法を知らないときも、読書中は、辞書はぜんぜんひいていませんでした。

「辞書を持っていると、使ってしまうから、辞書は捨ててね」という意味で「捨てる」なのでしょうが、実際に辞書を捨てる必要はありません。

辞書は辞書で使いみちがありますから。

ただし、多読中は、辞書を使いません

2.飛ばす



わからないところがあっても、飛ばします。

ふつう、わからないところは、前後の文脈から推測せよ、と言われます。

しかし、多読の場合(NPO多言語多読というところが推奨している多読です)、推測もしません。

わからないところは、無視します。本には「なかったことにせよ」と書かれています。つまり飛ばしてしまいます。

わからないところを全部飛ばしていると、1冊読み終えても、何がなんだかさっぱりわからなかった、なんてことが起きるかもしれません。

そういうときは、本のレベルを落とします。いまの自分にもそこそこ楽しめる本を読むのが多読方式です。

どんな人にもわかる本として、絵本がおすすめされています。

それも、絵しかない絵本や、ほとんど文章のない絵本です。絵をじっくり見て、メッセージを受け取る(読み取る)体験をします。

「飛ばす」ということも私はできていますが、去年、多読をしていたときは、絵本は読んで(見て)いませんでした。

私が最初に読んだのは、いまの自分でもストレスなくわかりそうな、ラジオ講座、まいにちフランス語のテキストの初級編のスキットです。

しかし、今回の多読指南本によると、こうしたテキストや英語の教科書の英語は、特定の文法項目を説明するために作られた作為的な文章だから、多読に使ってはいけない、とありました。

そうだったのか!

基本的に、ネイティブがネイティブ向けに書いている本を用いて多読しなければいけないのです。

投げる



難しすぎて楽しめないもの、読めるけど、中身に興味が持てないもの、そういった本は途中でどんどん読むのをやめます。

これが、投げる、です。

投げた本が多ければ多いほど、多読の効果も色濃く表れるらしいです。

私は、この「投げる」はあまりやっていませんでした。読み始めたら、最後までがまんして読むほうです。

さすがにあまりに難しい本は投げますけどね。投げざるを得ないというか。

以上の3原則をきっちり守って、やさしい本からたくさん読んでいくのが多読です。

この原則は必ず守れ、と書いてあります。だから、今年は私も、絵本から始めてみることにしました。

新しいコンセプト Tadoku



多読というメソッドは、もうずいぶん前に生まれたものらしいのですが、そのあいだにインターネットやデバイスが発達したので、いまは音声や映像も簡単に手に入ります。

こうしたメディアを使った多読もあり、それはTadokuと書かれています。

具体的には、多聴(音声を聞く)、字幕なし多観、シャドーイングなどです。

シャドーイングといっても、通訳になるためのメソッドであるシャドーイングとは、意識を向けるところが違います。

多読は、勉強ではなく、英語に慣れる方法なので、勉強っぽいことはいっさいしてはいけないのです。

ポイントはとにかく楽しいことをやること。

そのために、思いっきりやさしいものを読んだり見たりします。

今回読んだ本には、多読に関するQ&Aもありましたが、「やさしい本を読んでください」「やさしいものを選んでください」と、しつこいほど書かれていました。

Tadoku法についても、従来の多読についても、NPO多言語多読のサイトに詳しく書いてあります⇒NPO多言語多読

おすすめの本やサイトの紹介もあります。

「英語多読 すべての悩みは量が解決する! 」という本は、このサイトに書いてあることをまとめたものとも言えます。

字幕なし多観



Tadokuの中で私が興味をもったのは、「字幕なし多観」です。

字幕はいっさいつけずに、ドラマや映画、ドキュメンタリー、YouTubeの動画を見ます。本と同じで、やさしいのから始めて大量に見ます。

最初に始めるものとして、私の好きなPeppa Pigが紹介されていました。

やっぱりね。Peppa Pig、かわいいですもんね。

絵本や子供むけアニメに抵抗がある人は、ノンフィクション系から入ればいいです。

去年の今頃、Peppa Pigをフランス語で見ていましたが、途中で見なくなったので、今年になってまた視聴を復活しました。

字幕をつけないと、理解度がさがりますが、いいこともあります。

それは、「フランス語のトランスクリプトがあるものを探す必要」がなくなることです。

「字幕なし多観」は、わからくてもいいので(わかってもいいのですが)、トランスクリプトなんて不要なのです。

これはかなり気楽です。それに字幕を読むのは疲れるものです(とくに私のように、小さな画面で映像を見ている人は)。

私がフランス語の学習を始めた理由はいくつかありますが、直接のきっかけは、もう10年以上前、ニコニコ動画か何かで、トリュフォーの「大人は判ってくれない」を見たことです。

この動画には、英語字幕がついていたのですが、英語字幕を読みながら、映画を観賞するのが、すごく大変だったのです。

英語を読むスピードがおそすぎたからでしょう。

当時、フランス映画を、楽しもうと思ったら、フランス語がわからない私には、英語字幕で見るしかなかったのです。

「ああ、こんなことやっとれん。いっそフランス語がわかるようになってしまおう」と思ってフランス語の勉強を始めました。

「字幕なし多観」を始めたら、「わかってもわからなくても、字幕なしですませればいいんだ」と思うようになりました。

こちらも、すごくやさしいレベルから見ていけば、そのうち、細部もわかってくることになっています。

「本当かなあ?」と思いながら毎日小一時間ほど、ペッパピッグやその他のアニメ、ドラマを見ています。

*****

去年の今頃も、多読をしていたのですが、そのうち、塗り絵のほうがおもしろくなって、多読習慣はどこかに行ってしまいました。

いまも塗り絵をしていますが、だいぶ熱がさめたので、最近、余暇は多読や多観に費やしています。

絵本は、電子書籍をiPadで見ているため、目が疲れます。目が疲れるのは、多観だって同じです。

今回読んだ本には、「80歳の人も、多読を始めて楽しんでいる」とありましたが、これは紙本を読んでいるからでしょう。

実際、英語なら、多読向けの本が豊富にあります。入手も簡単です。

紙の絵本を買いたくない私は、全部、電子書籍ですませています。早く、バックライトのないキンドルで、ふつうの小説をたくさん読む段階にならないと、目に負担がかかって大変です。