ステイホーム

COVID-19に関する覚書、その4です。

家に閉じこもって、そろそろ1ヶ月。この間、外に買い物に出たのは1度だけ。

ずっとステイホームしていますが、それとは関係なく、世間では感染者と死者の数が増えています。

カナダの感染状況



Public Health Agency of Canada によると、4月5日現在、カナダでの感染者は14,426人、死者は258人。

前の日記では、感染者は5,425人、死者は60人だったので、1週間で感染者は3倍ぐらい、死者は4倍以上増えてますね。

死者が多いのは、老人ホーム(nursing home)で感染が増えているからだと思います。

国が、これまで行ったテストは323,297件です。

私が住むアルバータ州は、感染者が1,181人、死者が20人。

こちらは4月3日までのグラフ。
20200403 アルバータ州 感染者

4月4日の段階で、現在、入院している人は40数名、ICUにいる人が14人。

アルバータ州、入院している人
20200403 アルバータ州 入院している人

入院してる人は少ないし、ICUにいる人も思ったより少ないです。感染しても、ほとんどの人は、自宅にいるわけです。

感染者の数は政府のサイトですぐわかりますが、何人、入院していて、何人、ICUにいるかがわかりにくいです。

この数字がすごく重要だと思うのですが。

ふつうはICUにいる人から亡くなるのですから。

アルバータ州でこれまでに行われたテストは64,806件です。

州知事は、アルバータ州は、世界でも、熱心にテストをしているほうだ、と言っていたけど、それは最初の時期の話で、いまはテスト数はしぼっていると思われます。

医療関係者、感染していると特に困る人を、優先的にテストしています。

それと、今週、私の住む市に住んでいた20代の女性がCOVID-19の感染で亡くなりました。

この人、持病があったかどうか、不明ですが、若い人だから大丈夫、とは言えないですね。

COVID-19に立ち向かう1つの方法として、かかっても症状が軽い、若い人に感染してもらい、免疫を作らせ、コミュニティ内における免疫保有者を増やす、というやり方があります。

しかし、若い人でも、亡くなるなら、こういうやり方はできないですね。

COVID-19って、よくわからない動きをするウィルスだから、家に閉じこもるしかない気がします。

政府の対策



先週の段階で、私の州は、不要不急の店や施設は閉まっているため、もう新たに閉めるところはどこもありません。

今週は、フェデラル政府から、新たな経済援助の告知があったぐらいです。

子どものいる家に、もともと支払われているお金の上乗せとか、Canada Emergency Response Benefit(CERB) の告知とか。

これは、COVID-19のせいで失業した人に、月2,000ドル(週500ドルずつ支給)を3ヶ月支払うというものです。

これより前に、会社員が、Employment Income(EI,失業保険みたいなもの)をもらう申請をしていましたが、このエマージェンシー・レスポンス・ベネフィットは、会社員、自営業、個人でやってる人、その他すべてを救済するお金です。

すでにEIをもらっている人は受け取れませんが、まだもらっていない人は、CERBを請求できます。

これ以外に、COVID-19により、収益が30%以上下がった人に支払われるお金もあります。

CERBは、この夏、アルバイトが決まっていた大学生は申し込めませんが、そういう人を救済するプランはべつで、国か州で支給の準備がなされているそうです。

自分は関係ないため、ニュースで言っていても、しっかり聞いていませんが、CERBはは、4月6日からCRA(税務署)に電話して請求することになっています。

電話、つながるのかしらねえ。

電話がつながって申請ができれば、電信を申し込めば、4日以内(つまり今週以内)に初回のお金が振り込まれます。

ほかには、州政府から、タクシーには原則1人で乗ること、とか、原則として、病院に見舞いに行ってはいけない、という通達がありました。

COVID-19で入院している人はもちろん、ほかの病気や怪我で入院している人への見舞いができなくなりました。

ともに、感染防止のためです。

マスクについて



一般人向けマスク



今週、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)が、マスク着用に関する意見を微妙に変えて、「予防に有効かもしれない」と発表したので、アメリカでマスクをする人が増えたし、フランスでもする人が増えていますね。

これまでは、感染者はするべきだが、健康な人が、町中でマスクをしても、あまり意味がない、という話でした。

しかし、COVID-19は、感染しても、無症状の人が、ほかの人にウィルスを渡すようなので、とりあえず、マスクをしておいたほうが、してないよりは、社会全体としてはいいですよね?

あと、1つひとつのウィルスはとても小さいから、マスクを通り抜けるけど、固まっていたら、粒子が大きくなるから、マスクで防げる可能性もないわけではない、とも思います(素人考え)。

けれども、マスクに関するニュース聞いても、したほうがいいのか、しないほうがいいのか、今ひとつわかりません。

まあ、私、マスク持ってないんで、してませんけど。

カナダ政府は、今のところ、感染していないと思われる人に、マスクをすすめてはいませんが、もし、マスク着用を義務付けられたら、ちゃんと配布してくれないと困ります。

必要なら最初からそう言っておいてほしかったですよ。今、買い物に行きたくないですから。

まあ、感染したらするものなので、用意しておくべきだったのかもしれませんが。

そんなわけで、フランスでも、北米でも、カナダでも、手作りマスクを作っている人が多くてニュースになっていました。

いや、そんなもの作りたくないし、そもそもゴムひもないしねえ。

今、Amazon見たら、マスク、一応売っているので、どれか注文しておいたほうがいいかもしれません。

どういうのがいいのかさっぱりわかりませんが。

日本の人は、マスクを使い捨てしているのかなあ?

理想は使い捨てだと思うけど。

医療用マスク



それと、医者用のマスク、N95 maskの奪い合いが国単位で行われています。

トランプ大統領が、N95 maskを作っているアメリカの3Mに、「カナダに輸出する分を、国内に回せ」と言った、と3Mが言ったので、トルドー大統領は、「そういうやり方は正しくない」、と述べていました。

トルドー首相は、「仮に、N95 maskが3Mから届かなくても、報復はしない」とも言っていました。

アメリカとカナダは密接につながっていて、多くのマスクの材料であるパルプ(木)はカナダ産だし、毎日、国境を超えて、アメリカの病院で働いているカナダ人の看護婦が大勢いるんだそうです。

だから、報復しようと思えばできるけど、そういうことをしても、お互いが傷つくだけです。

アメリカからマスクが来なかったら、トルドー首相は中国に送ってもらうんでしょうね。

1月に武漢で、感染が広がっていたとき、カナダは中国に医療品を援助したので、3月に、そのお礼として、中国から、たくさん、マスクやら何やら届いたのですが、それだけでは全然足りないみたいです。

あと、ドイツに行くはずだったマスクを途中でアメリカが奪った、というニュースもありました。

ニューヨークでは、医療関係者の防護具はすべて足りなくて、「自分や家族を守れないから、仕事をやめた」と泣きながら訴える看護婦の動画も見ましたし、大変なのはわかりますが、輸出するはずだったマスクをいきなり、送らないというのは、私もよくないと思います。

カナダで感染者が出ていなかったら話は別ですが。

私の生活



私は先週と同じように生きていましたが、ニュースを見すぎないように努力しました。

今週は、3日だけ、朝、ジョギングに行きましたが、それ以外は家にいました。

2日は、雪が降っていたし、もう2日はとても寒かったのでジョギングをパス。

いまも、細かい雪が降っています。

夫は、平日は、午前11時前に家を出て、午後4時前に帰ってきます。

帰宅しても、手を洗わず、すぐにソファに寝転がっているので、「手を洗え」と言ってみましたが、洗いません。

人にあれこれ指図されるのがいやなんでしょう。

安倍首相と同じかもしれません。

しかたないので、そこらをアルコールで除菌しています。

娘は相変わらず、バイトと大学のオンライン授業で忙しくしているようです。

しかし、合間にスマホでスクラブルのアプリで遊んでいます。

スクラブルはアルファベットで単語を作るボードゲームです。

カナダにおける感染者はまだピークに達しておらず、4月が重要な局面になりそうです。カルガリーは、6月いっぱいまで、すべてのイベントを休止する、という発表をしました。

需要な局面といえば、日本では、政治家が、「重要な局面だ」とか、「ぎりぎり持ちこたえている」とか、ここ何週間も言っていますが、もう少し、具体的なこと言えないんでしょうか?

ニュースを読んでも何がやりたいのか、よくわかりません。「1つひとつ迅速に丁寧に対応していく」的な、言い回しが多いです。

トルドー首相(まだ自己隔離している)は毎日、決まった時間に、玄関の前に設置した演壇にて、国民に向けてデイリーアップデイトをしており、毎回、具体的な話をしています。

彼の言うことに、批判も出ていますが、少なくとも、リーダーとして、国民に呼びかけています。

そういうこと、安倍首相は、してないですよね?

していない、と言えば、日本では、感染を調べるテストをあまりしていないといううわさです。

そんなにたくさんテストをしなくてもいいかもしれませんが、ある程度、テストをしないと、いつ感染がどっと増えて、いつピークが来たか、ということがわからないし、この病気に関する情報をとれないと思うんですよね。

ダイヤモンド・プリンセスでは、全員、テストをしたから、感染しても、無症状の人がたくさんいる、とわかったし。

ときどき日本のニュースもチェックして、そんなことを考えたりもしています。
カテゴリ
タグ