
家に閉じこもるようになって、丸1ヶ月以上たちました。
皆がステイホームしているせいか、「感染の増加は、抑えられている」、と中央政府は言っています。
現在の感染状況
カナダ全体の、確認できた感染者は32,413人で、死者は1,346人です。
アルバータ州は、確認できた感染者が2,347人、死者は50人。
入院している人は60人、そのうちICUにいる人が13人。
前回の日記より、入院患者が多少増えましたが、ICUにいる人数はほとんど変わっていません。
アルバータ州では、複数のロングタームケアファシリティ(老人ホームみたいなところ)と、カルガリーの肉をパッキングする工場でクラスターが起きています。
いま、こんな感じです。最近感染者が多いのは、検査の数を増やしたからです。

2~3日前までは、アルバータ州では、医療従事者や、海外から帰って来た人、その他、感染していると困る人を優先的に検査していましたが、いまは、症状が出ている人はすべてテストを受けることができます(オンラインで申し込む)
また、老人ホームのようなところに入っている人は、従業員も、そこにいる老人たちも、症状の有無にかかわらず、全員、検査する、と州政府の発表がありました。
オレンジ色のライン(AB)が、アルバータ州です。

まだピークではないので、ステイホームはあと数週間は続きます。
アルバータ州では、6月末までの野外イベントはすべて中止という決定がなされ、さらに通常、8月のフェスティバルも、いくつかキャンセルされました。
政府の対応
先々週の半ば、まずアルバータ州から、次に中央政府から、predictions の発表がありました。
predictions は 今後、感染がどんなふうに増え、ピークがいつで、いつおさまるのか説明する正式な予測(モデル)です。
中央政府の予測
中央政府の発表は、PDFで見ることができますが、感染防止のコントロールがうまくいった場合、そこそこうまくいった場合、まったく防止しなかった場合の3つのシナリオが出ています。
このモデルによると、最良のシナリオでも、カナダ全体で、11,000人から22,000人の人が、亡くなります。
感染防止がうまくいくとは、みながステイホームし、外ではソーシャルディスタンスを取り、手洗いなどをまじめにやり、検査をたくさんして、感染者を早く見つけ、感染経路を追い、検疫し、1人の感染者が1人未満の人にうつした場合。
現在、カナダが目指しているのはこのシナリオで、人口(3760万ぐらい)のうち、2.5%が感染したとき、死者が11,000人となります。

感染のピークは夏前で、グラフがさがるのは夏頃、しかしその後も、ワクチンができるまでは、小さなピークをくりかえします。
現在、死者は1500人いないのに、1~2ヶ月で1万人を超えてしまうなんて。感染症とはそういうものなのでしょうが、そうならないことを願います。
州政府の予測
私が住むアルバータ州(人口430万人ほど)は感染のピークは5月半ば、夏までに80万人が感染(そのうち死者は400人~3100人)という予測です。
その他
この2週間も、次々と経済援助の発表があり、失業した人に週500ドルのお金が振り込まれています。
企業への援助もあります。
アルバータ州の基幹産業はオイル・ガスですが、いま、石油の値段が下がっているので、中央政府から経済的援助が発表されました。
経済的な苦境にたっているアルバータ州ですが、当初から熱心に検査をしていたせいか、感染はわりと抑えられていて、医療用のマスクやベンチレーターも余裕があるので、足りなくなっている州に送るという発表が先々週、ありました。
わたしと家族の生活
娘は相変わらず、オンライン授業と、アルバイトで忙しくすごしています。
現在ファイナルエグザム(期末試験)の最中なので、勉強やレポートの準備に余念がありません。
夫は、しばらく午前11時に家を出ていましたが、数日前から、ふつうに朝の7時半に出て、午後4時前に帰ってくるようになりました。
私は相変わらず、1日があっという間に終わります。
ほかの人のブログで、「1日が長い」とか、「時間ならいくらでもある」という記述を読み、「え~~、なぜ?」と歯噛みする日々です。
まあ、ニュースを見すぎるから、時間がなくなってしまうのです。そこで、極力見ないようにしています。
現在は、朝、地元の新聞を軽くチェックして(5分以内)、夜、YouTubeで国内ニュース(22分)を見ています。
たまに日本のニュースをチェックすることもありますが、ほんの少しです。
フランスのニュースもたまに見ます(たいして聞き取れていません)。アメリカやイギリスのニュースも見ますが、ほんの少しです。
今朝、イギリスのウィリアム王子と妻のケイトが、スカイプみたいなのを使って、ある学校の人や子どもと話をしている動画を見ました。
ケイトが、「きみたち、お名前は何? 私はキャサリンで、隣にいるのはウィリアムよ」と言うのを聞いて、びっくりしました。
いや、皆、2人が誰か知っているよね?
2人ともすごく庶民的で、親しみやすく、明るくて、やさしい。
ケイト・ミドルトンを見直しました。
毎朝、6時半すぎから1時間ジョギングする以外はいっさい外に出ていません。
今週の半ばから、ようやく、夜中も気温がプラスになるようになり、現在、雪がどんどん溶けています。
気候がよくなったので、外に出る人が増えるのではないでしょうか。
ヨーロッパでは規制がゆるくなった国があるし、アメリカのトランプ大統領は、皆に経済活動をしてもらいたくてうずうずしています。
しかし、トルドー首相は、「いま、ステイホームをやめ、ソーシャル・ディスタンスをとらなくなったら、これまでの努力がすべてむだになります。いましばらくがまんしてください」と言っています。
このウイルスは、きょう、皆が外に出て感染を広げた結果が、2~3週間後に出ます。
ちょっと待ち時間があるため、想像力のない人は、天候にさそわれてふらふら出歩きそうです。
ただ、私の部屋の窓から見える範囲では、わりとみな、ソーシャルディスタンスを取っています。
こんな生活が、もう1ヶ月は続くのでしょうね。