授業の構成は今のところ前半で前回出された課題の説明(この課題はおさえるべき表現モデルが学べるように出題されていると思う)、そして後半でその回のテーマの説明。
【冠詞についての講義のメモ】
冠詞は文中の情報を整理する役割りをになっている。この点で、接続詞や、動詞(半過去、複合過去などの区別)と同じである。
原則:すべての名詞に冠詞がつく
部分冠詞:食べる魚(du poisson)は部分冠詞をつけ、泳いでいる魚はそうでない冠詞(un poisson)がつく。(日本語はどっちの魚も同じ扱いと言われたが、まあ、冠詞がないからそう見えるけど、そうなの?食べる魚は一応調理するよね。火を入れないお刺身でもさばくし。)
不定冠詞vs定冠詞 不定冠詞はその冠詞より次の情報が未知のものであることを示すための記号。定冠詞は次の情報が既知のものであることを示すための記号。
話しの展開は通常「共有されている情報→新しい情報」という流れであるので、共有されている事実をあらわす定冠詞の出現が圧倒的に多い。また不定冠詞がついているものは新情報だから、そこに注意を寄せる必要もある。
しかし
A de B という形でBに冠詞がつかない場合がある。
固定された表現。決まった言い方 → 一つ一つ覚えるしかない。
la ceinture de sécurité
la niveau de vie
metteur en scène de cinéma
la niveau de vie 生活水準 cf. le coût de la vie 生活費
※冠詞がつくということはその名詞をひとつの対象とみなしている。
さらに
A de B という形で、当然それがあると予測される場合、はじめて聞く情報なのにAの前に定冠詞がつく。
la clé d'une voiture (車に鍵はつきもの)
l'inauguration d'une exposition (展示会にオープニングはつきもの)
le plus haut sommet du monde (最上級)
この場合の名詞Aはたとえ定冠詞がついていても情報としては初出であり重要。
la clé d'une voiture のき情報として重要なのは『鍵』のほう。
抽象的なものは定冠詞、具体的なものは不定冠詞をつける。
prendre le train 移動手段としての電車(機能) cf. regarder un train 今目の前を走っているその電車。
le transport des marchandises 貨物搬送という概念 cf. un transport de marchandises 貨物の搬送という個々の行為
aller au restaurant レストランに行く=外食に行く cfé travailler ans un restaurant あるレストランで働く
冠詞がない場合はおそらく表現モデル(固定された言い方)なので、読解のとき、こういう表現を逐一チェックする。
「動詞+名詞」「名詞+形容詞」という形の表現モデルはすべて以下の辞書に書いてある。
amazon.jp
しかし無冠詞名詞のパターンは書いてないから、自分で逐一メモすること。
【感想】
前回の授業は20分ぐらいだったのに、今回はいきなり50分・・。50分も集中力が続かないので、途中で休憩をはさむのがのぞましい。しかし私は急いでいたので一気に聞いた。
定冠詞、不定冠詞の使い分けについてはかなり英語と似ている(というよりほとんど同じ?)。しかもフランス語は、原則すべてに冠詞がつく。だからこの点はフランス語のほうが楽かもしれない。ただし、A de Bという決まった表現をすべてクリアできればの話。また、それ以前に基本的な語彙を覚えて、動詞の活用もできなければいけないのであるが。
ちなみに、英語は無冠詞という名の冠詞があるとしか思えず、考えすぎるとあたまがぐるぐるになる。抽象的なものはつけず、具体的なものはつけるとおおざっぱにニ分割。